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ロンドン旅行5日目・その2

チケットの受け取りがあったため、少し早めにホテルを出て、Covent Gardenへ。
Royal Opera Houseは、来るたび何度も目にしていたけれど、まさか中に入れるなんて思ってもいなかった。
ちょうど出発の前夜にやっていたテレビで、日本の有名なバレリーナの方がまさにこの場所を紹介されていたので、ちょうど良い予習になった。

開演は19:30。
会場には19時前には到着し、Box Officeと呼ばれる場所へ。そこで、予約しておいたチケットを引き換えるらしい。
通常、公演日より3週間以上前のチケット購入の場合は、自宅へ郵送とBox Officeでの受け取りと選べるらしいが、予約したのはなにせ出発の前日だったのだ。
予約した時のメールをプリントしておいたのでそれを見せて、無事、チケットを受け取った。
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結構立派なチケット!こんなキラキラなの。
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そもそも、なぜRoyal Opera HouseでBen Folds?と不思議だったんだけど(だって、Royal Opera Houseって、元々はロイヤルバレエ団やオペラの本拠地だ。)、どうやら、本家たちの夏休みの間、こんな風に有名アーティストを招いてコンサートを行うのが毎年の恒例らしい。

コンサートのスケジュールを知ったのは7月の半ばだったと思う。
Ben Foldsのメールマガジンを見たら、新しいアルバムのお知らせと共にツアーの日程が書かれていて、偶然、私たちのロンドン滞在中にロンドンでコンサートがあることを見付けたのだ。
こんな滅多にない機会なのに(そもそもこれまで、旅行先で好きなミュージシャンのコンサートがあるなんてことは、一度も無かった。)、前日までチケットの申し込みを躊躇したのは、やはりポンドが高いから!!
Royal Opera Houseという場所にしては、そして純粋にポンドの感覚(1ポンド100円くらい)で考えれば、実は信じられないくらい安いと思う。
下手したら日本で観るより安いかも。
しかし、今のポンドは日本円に換算すると約2倍。
二人で一万円が、一人一万円になると、かなりの出費だ。
それでずっと、空席をチェックしては諦めていたのだ。その時は(最上階は5階)、3階、4階の見えにくそうな場所に1、2席ある(連番ではない)以外は、5階の後ろの方(殆ど天井に近いあたり)にはそれなりにたくさん残っていた。

ところが出発の前日、何気なくチェックしたら、早々に売り切れていた2階の席がぽっかり空いていたのだ。それも最前列が二つだけ。
誰かがキャンセルしたのだろう。すぐに旦那サンに相談して、これは多少高くても、行くしかないでしょう!と数分で即決したのだった。

場所が場所だけに、服装を一瞬悩んだのだけど、でも観るのはBen Foldsだし、結局普段通りで行くとこにした。
会場に着いて周りを見渡すと、超正装!のようなご婦人も数名見かけた。そこまでとは行かなくても、結構キレイめ、よそ行きな雰囲気の男女とか。
しかし同じくらい、Tシャツにデニム、ていうカジュアルな人たちも居て、その服装観察だけでもなかなか楽しかった。この夏の間のお休み期間は普段のRoyal Opera Houseとは少し異質なのかもしれない。

席に着くと、ふかふかの真っ赤なベルベットのシートと、高い天井の豪華な装飾にキュンキュンした。
なんて素敵な場所!この会場に入るだけでも充分価値があると再確認。
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外から見ると近代的な作りで、とても中にこんな豪華絢爛なホールが存在している、なんてことはとても想像できない。

そして、客席の外には、幕間でおしゃべりしたりゆっくりしたりできるようなラウンジがあった。
普段のバレエ公演の時にはきっと、正装の紳士淑女たちが歓談したりするのだろう。
(実はトイレで、真っ黒のイブニングドレスをまとった女性がシャンパングラスを手にしていたのを目撃していた。)
なんだか映画の中の世界のようだ。

コンサートは、Ben Foldsと、yMusicという六人のアンサンブル集団と、Benちゃんのサポートドラマー、の8人編成だった。
一部と二部はそれぞれ45分ずつ、間に25分の休憩があり、一部も二部も、一曲目はyMusicの六人だけの、現代音楽のような曲で始まった。
ステージはこんな感じの編成。
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昨年の11月に、Ben Folds with オーケストラのコンサートを観ていたし、雰囲気はなんとなく想像できてはいたんだけど、似ているようで全然違った!
yMusicは、バイオリン、ビオラ、チェロ、クラリネット、フルート、ホルン…の六人なんだけど、木管・金管楽器の三人は超忙しそう。
クラリネットの人(なんと日本人の方だった!アジア人だなあ、とは思ったんだけど、Benちゃんのメンバー紹介で唯一聞き取れなかったのは、日本人特有の発音しにくい名前だからなのか…)は、メインはバスクラリネット、時々普通のクラリネットや、エスクラを。
フルートの人は、ピッコロは勿論、アルトフルート(初めて見たし初めて聴いた。割と珍しい気がする。)まで持ち替え、合間にコーラスまで。
ホルンの人も、途中でトランペットもコルネットも吹いてた。
なんて、多彩で多才なメンバー!
そして以前観たオーケストラの人たちとの共演より、凄く息が合っている感じがした。あの時のオーケストラは、日本では東京のオーケストラとだったし、その国によってその都度その国のオーケストラとリハーサルをしてるんだと思う。
今回は完全に一緒にツアーをまわっているようだし、新しいアルバムにも参加しているようだ。

コンサートは、特に第一部は新しいアルバムに入ると思われる新曲が多くて、場所も場所だし?みんな静かに座って聴いていた。
休憩を挟んだ後の第二部は、いつもコンサートで演るお馴染みの曲もあって、かなり楽しめた。
中でも「Steven’s Last Night in Town」は出だしのクラリネットが印象的な曲で、前回のオーケストラとの共演の時にも聴いたけれど、今回のは本当に素晴らしくて。
というかこの曲って、元々Benちゃんのバンド、三人編成のBen Folds Fiveの頃に発表された曲(1996年)で、
この頃から既に、Benちゃんの頭の中には、 ピアノ、ドラムと、管弦楽を融合させた音楽の構想があったんだなあ、と痛感した。
同時に、ようやく彼の理想のカタチに近付いたのかもしれない、とも思った。

合間のメンバー紹介では、yMusicの6人にそれぞれニックネームをつけて観客にも覚えさせ、そのコールにリズムを乗せて即興で一曲やってしまったり。
というか、Benちゃんが口頭でコードを伝えただけですぐにメインのメロディーを作ってしまうバイオリンとビオラの二人、さらにそれに合わせて、ドラムの方がリズムを刻み、他のメンバーもベースラインや飾りの音をどんどん重ねていく…。
素晴らしい才能の競演だ!

しかし。
Benちゃんの英語が全く聞き取れなかった。
本当に一部しか理解できなかった。
日本での公演の時より、ずっと早口に感じたし、饒舌だったのは、やはり英語圏の人たちの前だからだろうか。
観客の反応も、日本人に比べると、うんと良い。
笑い声が起こるたび(そう、時には歌っている最中にも。ということは歌詞がシニカルで面白いのだ。)、
自分のリスニング力の無さに打ちひしがれた。
この旅行中、意思の疎通で激しく困ったり、落ち込んだりすることが殆ど無く、
なんだかよくわかんなかったけど、適当に返事しちゃった☆みたいなこともなく、
ああ、ようやくこれまでの勉強の成果が表れたのかしら、と思っていた頃だっただけに、頭をガツンと殴られたような衝撃だった。
終演後に旦那サンにその話をすると、彼もやはり全く分からなかった、と。
生粋のアメリカ人のBenちゃん、口をあまり大きく開けず、流れるように喋るのだ。
単語と単語の切れ目などまるで分からない。

英語学習の最終目標がBenちゃんなんじゃない?と言われ、妙に納得した。
英語学習のきっかけの一つも彼の音楽を知ったことだったりするし、実はこのブログのタイトル「still fighting it」だって、まさにBenちゃんの歌の曲名だ。
まだまだ遠い道のりだ。まだまだ頑張らなくちゃ。

本編終了後は、文字通りスタンディングオベーション!
みんな総立ちで、歓喜の声、拍手は勿論鳴り止まず、床を踏み鳴らす音と振動!
この、床を踏み鳴らして感動を伝える、というのは、海外では良くあることらしい(スタンディングオベーションより更に感動するとやるらしい。)、ということは知ってはいたのだけれど、実際にその場に居合わせると、なかなか感動する。

ああ、私、今、外国に居るんだなあ。
音楽って本当に、言葉は関係なく、感動って国境とか人種とか超越したところにあるんだなあ、としみじみした。

会場を後にして駅に向かっている途中、「Stage door」の表記を見付けた。ここで待ってるとBenちゃん出てくるのかなあ〜、と僅かに期待したのだけど、旦那サンの「明日早いよ。」の一声で我に返り、おとなしく(仕方なく)ホテルに帰った。

明日は最後の日。
午後は空港へ向かう。

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本日の服装
アクリルとウール混のワンピース、タイツ、ブーツ

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セットリスト
1.Beautiful Mechanical
2.So There
3.Long Way To Go
4.Not A Fan
5.Effington
6.I’m Not The Man
7.Mess
休憩
8.Music In Circles
9.Phone in a Pool
10.Rock This Bitch
11.Erase Me
12.Jesusland
13.Capable Of Anything
14.Steven’s Last Night in Town
15.Not the Same
アンコール
16.Evaporated
17.You Don’t Know Me
18.Army

2 Responses to ロンドン旅行5日目・その2

  1. ぴあの says:

    わ~~~ロンドン滞在最終日の夜にふさわしい、素敵な時間を過ごされたんですね。あのアナザスカイを見た直後にチェックして2階最前列があいてたなんて、これはまさに運命だよね~。私はてっきりバレエだと思ってたけど、コンサートだったんですね!

    あ~今、私は外国にいるんだーというのすごくわかります。あの東日本大震災の直後にNY入りして、タイムズスクエアのバプティスト教会でゴスペルを聞いたとき、その後に神父さまが、観客に向かって、Pray for Japan!と呼びかけ、教会内のすべての人が日本のために祈ってくれた時、私も娘もただただ涙が流れて。。あ~私たちは外国にいて、そしてその外国の人たちが心を一つにして祈ってくれてるんだと感動しました。

    今日、コッツウォルズのツアーは抑えたものの、ミュージカルのチケットゲットに苦戦していて、もう現地で当日朝、TKTSかレスタースクエアでゲットするかなーと思ってたんだけど、この記事、読んで、やっぱり多少高くても最終日の夜は私たちもミュージカルかコンサート行きたいなという思いを新たにしました。

    最後の服装もすごく参考になります。
    8月前半で、タイツ&ブーツだったんですね。。やはり、イギリスに夏はないというのは本当なんだなー

    • aki says:

      ぴあのさん、コメント嬉しいです!!
      そう、コンサートだったのです。しかも大好きなアーティストの、ロックとクラシックの融合のような、不思議なコンサートでした。今、ブログの誤字脱字修正がてら、ちょうど今回の不思議なコラボのyoutubeを見付けたので、貼り付けたところでした。
      NYタイムズスクエアのゴスペルの話、今読んだだけでも私はうるっと来ました。音楽って本当に、共通言語ですよね。ライブで聴くと、その場所の空気や匂い、周りの雰囲気も覚えているので、より強く記憶に残りますよね。

      私は、ミュージカルはまだ見たことがないのですが、ミュージカルやコンサートって、日本で見ても非日常体験なのに、外国で見ると感動とかひとしおだなあ、って思います。
      ぴあのさんたちも、素敵なお芝居や音楽体験ができますように!

      実は、私は旅行ではたいていブーツなのです。私にとって一番歩きやすいので。
      でも、最終日はタイツをはいて丁度良いくらいでした。
      ちなみに2013年9月のロンドン旅行の時のTwitterを確認したところ、最後の方、タイツを二枚重ねて履いていました…。ホテルの暖炉に火が灯され、部屋のオイルヒーターも暖かくなっていました。雨が続いたせいもあると思いますが。
      現地で会ったお友達のボス曰く、イギリスには衣替えの概念は無い。一つの箱に一年分の服が入っていて、それとは別に唯一「Holiday」という箱があるそうです。妙に納得しました☆

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